2010/05/06

編曲について考える(その1)

『アレンジャーはどこまで譜面を書くか』

以前、この問いをさださんのプロデュースを手がけている八野行恭さんに尋ねたことがあります。
(八野さんのブログ
八野さんの答えは、「曲によって、まちまちで、様々なパターンがある」と仰いながらも、
◆「弦楽器の全て、管楽器のセクションの全ては、ほぼ100%譜面に記される」
◆「絶対にこう弾いて欲しい、というところしか譜面化されてないのが普通」
◆「基本的なリズムのパターンや、アルペジオやフィルなどの言葉を書き込めば、
リズム隊の方たちは勝手に弾いてくれる」
したがって
◆「特にリズム隊の方達の人選がかなり重要な部分を占める」
◆「演奏者を決めるのは、アレンジャーかプロデューサー」
ということでした。
曲のコンセプトや簡単な譜面を示されただけで、それを瞬時に表現するスタジオミュージシャン。
その力量は作品の完成度にも大きく影響するわけですね。
それがプロの仕事と言うことなのでしょうし、アレンジャーやプレイヤーの人選も重要だと。
(※リズム隊についても全て譜面を起こす場合ももちろんあって、布施明の「シクラメンのかほり」では
アレンジャーの萩田光雄さんがギターのアルペジオまで譜面に書いて、石川鷹彦さんが演奏した)

◎「22才の別れ」が初めて世に出た時、その編曲は瀬尾一三さん。
そして、そこへナッシュビルチューニングのギターを入れたり、
あのイントロのリードギターを考えたのは石川鷹彦さんでした。

◎「神田川」の編曲は木田高介さん。
そして有名なイントロのバイオリンのフレーズはバイオリニストの武川雅寛さんが創出したもの。

優れたミュージシャンたちの力量を紡ぎ合わせて作品世界を作っていくのがアレンジャー。
あるいはアレンジャーの提示した作品の世界観をミュージシャンが具現化するともいえるかもしれません。
アレンジャーやミュージシャンってやっぱり重要ですね。
ボーカル作品における、みなさんのお好みのアレンジャーは?

私は…瀬尾一三・渡辺俊幸・服部克久かな。

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