2013/05/20

障がいのある人たちを生きにくくさせている社会

名古屋市のあるNPO法人が、ろう重複(聴覚障がいと知的障がいなど他の障がいのある)の4人のなかまのためのケアホームをたちあげるべく、一軒の住居を借りることができた。そして先日、地域住民対象に説明会を開いた。
10軒ほどの地域住民20名があつまって、意見と叱責の嵐。
「もっと人の住居から離れたところを探してはどうか」
「窓から飛び出したりした時のマニュアルを示せ」
「奇声を上げないか」
「子どもがいるから不安だ」
「年寄りがいるから不安だ」。
「このようなことをほかでも行われているのなら、問題点やその解
決について示せるのではないか。知っている問題点をだせ」
「障害の程度はどれくらいか。本人の意思か」
「家族と一緒でも自立は可能だろう」

ろう重複障がいについて、知らないことからくる不安は理解出来る

しかし、今のこの時代に、明らかに差別発言ととれる意見を平気で
吐き
端から排斥するということが、この国の中ではまだまだあることが
残念でならない。

結局、今回のケアホーム設置は中止となってしまった。
7月の自立生活スタートを楽しみにしていた仲間たちの思いは…。


障がいのあるなかまたちを生きにくくさせている最大の要因は
彼ら自身の障がいではなく、なかまたちをとりまく社会や人間なの
ではないか。
日本国憲法 第14条 すべて国民は、法の下に平等であつて、人種信条性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。
障害者基本法 第4条 何人も、障害者に対して、障害を理由として、差別することその他の権利利益を侵害する行為をしてはならない。